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この人この世界 2008年2-3月 (2008) (NHK知るを楽しむ/月)

この人この世界 2008年2-3月 (2008) (NHK知るを楽しむ/月)亀山 郁夫ドストエフスキーのみならずロシア芸術に興味のある人に最適
教養として世界文学を読むということがほとんど行われなくなった今でも

亀山郁夫先生の訳された『カラマーゾフの兄弟』は例外的に若い層にも支持されています。

本書は、現在NHK教育放送で月曜夜に放映されている、ドストエフスキー及び

20世紀ロシアの芸術家たちの業績を亀山先生がひもとく番組のテキストです。

『カラマーゾフ』『白痴』『悪霊』といったドストエフスキーの代表作の解題が

深遠で迫力に満ち、現代を生きる我々に訴えかける内容であるのはいうまでもありませんが

スターリン時代に芸術と独裁権力の相克に悩んだブルガーコフ、エイゼンシュテイン、ショスタコービッチといった

芸術家たちのエピソードも実に興味深く、彼らの業績に触れてみたいと思わされます。

21世紀になってプーチン大統領率いるロシアの存在感は増すばかりですが、

彼らの精神風土については近い国でありながらもあまり知られていません。

本書は19?20世紀のロシアの芸術に興味のある人には絶好の入門書(この内容でこのお値段はお得です)であり

西欧と異なる文化を持つロシアを理解する手助けになる一冊だと思います。

この人この世界 2008年2-3月 (2008) (NHK知るを楽しむ/月)

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楽園への道 (世界文学全集 1-2) (世界文学全集 1-2)

楽園への道 (世界文学全集 1-2) (世界文学全集 1-2)マリオ・バルガス=リョサ「いいえ、楽園は次の角ですよ」
フローラ・トリスタン(祖母)とポール・ゴーギャン(孫)の二人の話が、交互に語られる形式で物語は進行します。語りは、時々、親しみを込めて二人に呼びかけます。

「スカートをはいた扇動者」フローラ・トリスタンと「芸術の殉教者」ポール・ゴーギャンに血の繋がりがあるとは、初めて知りました。

この物語を一言で語る言葉があります。

「ここは楽園ですか」

「いいえ、楽園は次の角ですよ」

二人は、共に「楽園」を求めて精力的な生き方をしたのでしょう。家族も捨て、身体の不調にも耐えて。

トリスタンは、人間社会に「ユートピア」を求めて、ゴーギャンは、生命力に満ちた豊かな芸術の追求の先に「楽園」を求めて、一途に生きて行きます。

この二人の純粋さに驚かされます。

普通に生きれば、二人とも豊かな生活が保障されていたでしょう。

それなのに、周りの環境や人間関係をすべて捨ててまで求めた「楽園」は、決してたどり着ける場所ではなかったものです。それを承知で求め続けた二人の壮絶な生き方に敬意を表します。

面白い
 印象派の退廃的画家ポール・ゴーギャンと彼の祖母で労働運動家のトリスタンの晩年を描いたとても面白い小説。事前に内容を知らずに読み出せばもっと刺激的でショックが大きかったのではないかと思わせる。500ページ近くになる翻訳を圧倒的な筆力とこなれた日本語訳で一気に読ませてしまう。歴史的事実を踏まえつつ、作者の想像力が充分に発揮されたノン・フィクション小説なのだろう。

 本邦初訳ということだが、作者はあの落ちこぼれ日系大統領フジモリと大統領選挙を争った現地では超有名人であるということもまた興味深い。

 

作家の想像力に感服
バルガス=リョサというと、ペルーの大統領選をフジモリ氏と戦ったことで日本では有名になったが(もちろんリョサ氏は落選)、文学の世界ではノーベル文学賞さえ射程圏におさめる大御所、大看板です。

本書はゴーギャンと、日本では無名だがその祖母トリスタンを素材にしていて、それだけでも興味深いが、作者の尋常ならざる想像力とあいまって、読書の楽しみを満喫させてくれる作品になっています。世界文学全集のラインナップに入れるには、評価が定まっていないというか、作品が新しすぎるのでは、という懸念もあったが、読んで納得。面白かった!

星を減らすほどではないけれど、若い読者や海外作品に慣れていない読者のためには、もっと語注があってもよかったろうし、主な登場人物の紹介や作品舞台の地図など、文学全集としては定番のサービスがあってもよかったのでは?
楽園への道 (世界文学全集 1-2) (世界文学全集 1-2)

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歴史好きの虚を突く好著

歴史好きの虚を突く好著・・・期待に応える新シリーズに期待 狩猟採集から現在までの人々の暮らしを思い浮かべてみようとすると、江戸時代後半以前はモヤがかかって想像もできない。江戸時代後半の文物・生活・風俗であれば、祖父母・曽祖父母の暮らしから何とか想像することもできるのだが。そう思って、歴史の知識を振り返ってみると、時代区分で言えば、縄文・弥生は生活そのものなのだが、古墳時代を過ぎると広い意味で政治史の知識しかない。
 本書は歴史好きの虚を突く好著と言ってよい。米、塩、昆布、道、などなど具体的なモノを手がかりに、丹念にたどって行くことで、そこに生きた人に思いを馳せ、読み手の想像力がかき立てられる。中世史において網野善彦氏の著作がそうであったように、広く古代史において平川南氏の本書はエキサイティングである。スポーツ感覚で読める好著である。

日本列島をありのままに見つめる シリーズ第二弾。とにかく大きめの字が特徴的。
 ふつう日本の歴史を語る際に用いる「日本」とか「天皇」「奈良時代」とかいった歴史的・地理的な用語や概念を自明のものとして用いず、いったんありのままに古代の日本列島の姿を見つめる点が本書の特徴的な点である。
 そこから、日本列島という土地に生きたわれわれの祖先はいかに生きたか、迫っていく。どう日本列島という自然に働きかけて、糧を得て、何を信じて生きていたか、斬新な視点が新鮮である。
 今の我々の生き方の根源も、そこにつながることに気づくはずだ。全集 日本の歴史 2 日本の原像

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ハチャメチャな行動の裏側

ハチャメチャな行動の裏側フランシス・フォード・コッポラが、十年来、映画化しようとしているが、確固たる脚本が得られず実現できていない作品です。

五部構成からなるこの作品の第一部から第四部までは、それぞれアメリカを横断、縦断する語り手サルとディーンの放浪の物語です。

それは、「退屈な知識人」による既存の価値観に対する反攻の物語です。
安住の地を求めず、その時々の刹那的な「幸福」を求めての旅です。彼らは、街に行き着く度毎に馬鹿騒ぎをし、場合によっては、不法な事も構うことはありません。酒、薬、女、そして激しい音楽が、彼らを徹底的に乗せるのです。

サルは、ディーンを崇拝しています。ディーンは、時に狂気を示し、迷惑をかけます。それでも惹かれてゆく何かが、ディーンにはあります。
この本の中には「ヒップスター」と言う言葉が、頻繁に登場します。この意味は、「正業につかず、なにをやっているんだかよくわからない、ぶらぶら遊んでいるやつ」と言うことだそうです。でもサルは彼にそれ以上のものを見ているのでしょう。
それは、既存のものからの独立性なのかも知れません。そうした状況で生きてゆく勇気なのかも知れません。或いは、時代を先取りした先験的な生き方を見ていたのかも知れません。

訳者によると、「鋭い語感」が作者の特徴だそうです。表面的な意味と、その裏側にある意味とを巧みに使いこなしていると言うことです。
この物語を読んでいると、物語自身が表面的な物語の裏に何があるかが問題なような気がします。彼らのハチャメチャな行動の裏に何を感じ取るかが大切なのかも知れません。

河出書房の英断に拍手河出書房新社の創業120周年記念として企画された「世界文学全集」。その第一回配本の名に恥じない名作です。
作品には作者のケルアックのみならず、ウイリアム・バロウズやアレン・ギンズバーグなどなど、ビートゼネレーションを代表する作家たちがモデルとなって登場し、作品世界を走り抜けます。
旧訳も悪くはないですが、新訳が本当に魅力的で、内容の薄い昨今のベストセラー作品とは全く違った深くて忘れがたい読書体験を下支えします。
世界文学全集は商売にならないということでどの出版社も二の足をふんでいましたが、やはり老舗がやってくれました。河出書房新社の英断にも拍手したいです。

え、こんな本が永遠の青春の書? 「路上」が出版されたのは、約半世紀前のことらしいが、今回”On The Road”(オン ザ ロード)なる英語名そのままで新らしい翻訳を出したのは正解だった。「路上」では、ある地点に留まっている感じがするが、「オン ザ ロード」では、まさしくこの小説そのまま突っ走っている状態があっていい。ぼく(=サル)と親友デイーンとの「すけこましヒッチハイク」のあらましを、スピード感あふれる日本語の文体で訳し続けている。ディーン、彼は次から次から女をひっかえる万年勃起男、小説の冒頭には、メリールウと結婚してすぐ別れ、次には、カミールに子供を生ませ、飽きるとまたメリーちゃんに戻り、イネズなるあばずれが出てきたと思うと、結局カミールちゃんと落ち着いてしまったような・・・・。
 
 これが、ビートジェネレーションを代表する永遠の青春小説といわれている、この二人とニューヨーク、デンバー、フリスコ、メヒコへの旅を同行体験する、ここに描かれている青春はなんて自由なんだ、だから、「世界文学全集」の一冊に選んだというのが、編集者池澤夏樹の言い分であるが、私が、★5つをつけたのは、単純に面白かったから。この本を読んで田舎から出て来る気にさせたボブ・ディランのファンだから、それに、ジョージ・シアリング、レスタ・?ヤング、チャーリー・パーカー、スタン・ゲッツ、ディジー・ガレスピーなるジャズの錚々たる名前がちらほら出てくる、彼らのライブの雰囲気を描いてくれているからである。永遠の青春小説にはどう転んでもまずなり得ないが、20世紀ジャズの息吹を21世紀に確実に伝えている点は評価できる。
オン・ザ・ロード (世界文学全集 1-1) (世界文学全集 1-1) (世界文学全集 1-1)

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文字を読み書きする人びとが見える

文字を読み書きする人びとが見える“政治史といった特定の人びとから説き起こす歴史書”を超えよう。
それが本シリーズのコンセプトなのでしょう。
全集日本の歴史の第1巻から第3巻までを読んでの印象です。

さて、第3巻はといえば、鐘江さんの意図にかなうかどうかは別として・・
全巻の流れる縦糸に対して、「文字」が横糸となって読めてきた。

「文字」を使って行われたことを追いながら、そこに読む人、書く人の
表情が見えてくる。
「千年以上前の人はすごいな。なんのことはない同じじゃないか」
楽しく読める歴史です。

「日本」の成立 ユーラシア大陸の東端の日本列島に農耕文化が成立し、小規模国家群からゆるやかなヤマト国家が出現したことは前巻までで見てきた。
 本巻では、日本という「国家」「民族」を自明のものとせず、その成立をみていく。年号による時間的支配、戸籍による管理、文字の普及など、「近代化」「国民国家化」が推し進められていく過程をわかりやすく、図表や写真を多用しながら説いていく。大陸・半島流の制度を導入しながらも確実に独自のアイデンティティが確立していくのだ。
 それが万葉集という形で結実する。今日の我々も一種のノスタルジーを感じる日本文化の故郷といえよう。全集 日本の歴史 3 律令国家と万葉びと

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やっぱりかわいいです

やっぱりかわいいです。今までの写真集の総集編ってことで、どうかなぁ?って気もしましたが、写真集を何冊も引っ張り出さなくていいと考えれば、充分に買いだと思います。
また、これから田中れいなちゃんのファンに成ろうと思われる方にはお勧めかと。

価格が少し高めだけど、内容は充実しているこれまで発売されたれいなの写真集の中の未公開カットに最新撮り下ろしカットをプラスして構成している作品です。

未公開カットの定義について一応言っておきますと、未公開カットといっても(ポージングや表情が違うだけで)着用している衣装や水着は同じなので、既刊の写真集を全て持っている私のようなファンの方にとっては、少し値段が高く感じると思います。

ただ、DVDも含めればけっこう水着も多いし、何より今回はれいなの最大の魅力である元気のいい躍動感あふれるショットもふんだんにあるので、内容的には満足しています。田中れいな写真集全集『Re:(リターン)』(DVD付)

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