シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップジョセフ・ジャウォースキーリーダーで「ある」こと
多くのリーダーシップ本が、リーダーに「なる」ことや、リーダーが「する」ことを扱っているのに対し、

本書はリーダーで「ある」ことを扱っています。

自分が世の中のために本当に貢献したいと感じていることを深く見つめ、

それに心底コミットして行動していくことで、

世の中に対する意識・無意識での見方・考え方・感じ方が少しずつ変わっていき、

それに応じて周りの人たちとの関係のあり方が新たなものとなり、

それによって協力者が集まり、貢献したいことが実現できるようになる、

ということのようです。

行動することからではなく、自分を見つめなおすことから始める必要があるようです。

同時期に出版された、デヴィッド・ボーム「ダイアローグ」や、

ピーター・センゲ等との共著である「出現する未来」を併せて読むとよさそうです。

心のあり方が問われている
シンクロニシティ。

偶然に関連する出来事がほぼ同時に起こること。

この物語を通じて、私が思い出したことは、

2005年に来日された、米スタンフォード大学のジョン・クランボルツ教授の講演。

その講演では、

「予期せぬ出来事を積極的、肯定的にとらえる」という

ハプンスタンス・アプローチを、クランボルツ教授自らが今に至るまでの事例で語って頂いた。

ただ、本書のジャウォースキー氏の場合は、

自らの夢の実現を強く願っている、という点が大きく異なる。

一方で、共通なのは、心のあり方。

夢は一生懸命願えば、叶うもの。

そう幼い頃は、信じていたのに、

大人になるにつれて、自分自身や周りの声によって、

自らの限界をつくってしまう。

経験と常識、という既成概念に囚われている。

生きている限り、可能性は無限大なのに。

本書から得た一番大切なことは、

自らの心のあり方。

『あるのは、やり方ではなく、あり方だ』-老子

そして、一心に取り組む姿勢、

真のコミットメントにより、変化の流れを起すことができる、という可能性についてだ。

そのためには、

『感じ方や考え方を変えられることは、

知識を手に入れることより重要である』

-デヴィッド・ボーム氏

(理論物理学権威、ダイアログ概念の生みの親)

『つまずいたところにこそ、宝物がある』

-ジョーゼフ・キャンベル氏(神話学者)

この印象的な2つの言葉を反芻し、

社会からの雑音を取り除き、

自らの心のあり方を、今一度考えてみたいと思いました。

夢を実現したいあなたに
リーダーシップに関して話題になっている本ですが、いわゆるビジネス書で語られるリーダーシップを想定して読むと目線がまったく違う事に驚きます。しかし今後ビジネスの世界でもオプションのひとつとしてポジショニングされる事でしょう。既存のリーダーシップ論に限界を感じているビジネスパーソン、また個人的に現状を打破して夢に動き出したい方には良書となるかと思います。

彼の魅力は、自分の描いた夢に向かって一心に取り組み、それを語り部のように語り伝えるところにあると思います。すると所謂ゾーンに入ったような状態になり、賛同者が回りに集まってきます。更にダイアローグという個々人の内省を伴う語らいを経て、一人の夢が共有され賛同者すべての夢に変容して、全員がひとつの夢に向かって前進し始めます。そこでリーダーのあり方はメンバーに奉仕する事で、夢を未来に起こる事実として創り出すことができる、という今まで聞いた事のないリーダー像でした。

本書は個人の経験を基にした自伝ですので、サーバント・リーダーシップが今後ビジネスにおいてどの様な位置づけになるのかは、もう少し時間がかかるのではないでしょうか。

感動的で興味深い内容でしたが、まだ理論として熟成を要する点で星4つとしました。

シンクロニシティ 未来をつくるリーダーシップ

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